
久しぶりに博物館ネタをご紹介。
デトロイトにある「フォード ミュージアム」は、馬車から自動車以外に機関車やトラクターなどあらゆる産業機械が展示されている施設。車好き以外にもそこそこ楽しめる場所で、商用車の展示は少な目ですが、興味深い車両が展示されています。
画像は世界に先駆けてフォード社が大量生産方式で製造したFord Model-Tのトラック。
フロントから運転席までの構成はセダンと部品を共用化しているのですが、ホイールベースを延長した分は、セダンのドライブシャフト位置からチェーンで後輪に繋ぐことによって解決しており、ギア比をトルク側に振った設定になっています。
Model-Tは空気入りのタイヤを採用しているのですが、トラックは耐荷重性を向上させる目的で後輪のみソリッドタイヤを履いています。
注目すべきは連結されたSmithフルハーフのセミトレーラー(1914年製)。
トラック用トレーラーの歴史が商業的にスタートしたのは1910年代まで遡り、5軸結合のトレーラー形態としては初めてのモデルと言われています。
もともと北米や欧州などでは馬車文化が栄えていたので、動力源の馬が内燃機関の車に変わっただけの自然の流れですが、取り回しの良さや効率的な物資輸送によって今の時代まで引き継がれている形態です。
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