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Route★ZERO

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8 コメント

【マツダ ボンゴ】 ボンゴの歴史に幕・・・

マツダは乗用車のハイブリッド化やEV化に乗り遅れ、販売面において苦汁をなめていましたが、昨年夏の「スカイアクティブ・テクノロジー」を盛り込んだの低燃費エンジンの発売など、マツダの意地を見せました。

ところが、益々厳しくなる排ガス規制や燃費規制に適合させるためのエンジン開発費用が、販売面で回収出来ないと判断され、マツダ・ボンゴの生産を撤退するというニュースを知り驚きました。 事情が違うけど、スバル・サンバーが消え、そしてボンゴも消滅してしまう・・・

商用車ファンにとっては悲しい話が続いて心が痛いです。

バイクの方でも90年代末に第一次排ガス規制をクリアできない車両が生産中止になり、2007年頃には第2次排ガス規制をクリアするために車両価格が1割程高くなったりと、環境に優しい自動車を生み出すには多くの犠牲が伴います。

1t積クラスの商用車領域では、マツダボンゴはもちろんのこと、日産や三菱にOEMで供給し「バネット」「デリカ」として販売・延命していたのですが、新型を開発するだけの体力が無かったようです。

Mazda_Bongo_Van_1.jpg
私がイメージする”マツダ・ボンゴ”といえば、この2代目(BA2系)ボンゴです。
昭和52年の発売当時、マツダは昭和50年代初めの排ガス規制で苦しんでいましたが、このボンゴとその後の赤いファミリアによって息を吹き返した程にヒットした車両だったのでした。

ボンゴの1BOX型は「ボンゴ・マルチワゴン」と呼ばれた9、10人乗りで、後輪小径ダブルタイヤによる「まったいら」がセールスポイントであり、シートを倒すと「フルフラットシート」が現れ、荷室の床面もフラットでした。

私が小学生の頃、このボンゴマルチバン(5人乗り)を購入した家があり、少年ソフトボールの試合などでは、この車に大勢で乗り込んで移動したもんです。通常のシートには上級生が乗って、シートが無い荷室には私ら下級生が4人がテールゲートから乗り込み、「足腰を鍛える練習だ!」と上級生に言われ、中腰で乗った思い出があります。

Mazda_Bongo_Truck_1.jpg
こちらは「ボンゴワイドロー750㎏積車」という後輪10インチの小径ダブルタイヤを持つ小型トラックです。2007年頃までは、近所で所有しているお宅があったので、さして珍しい車両だと感じず「いつか撮影しなきゃ」と思っているうちに更新されてしまいました。それ以降、現役車を見かけた事がありません・・・


【Mazda Bongo widelow】
推定年式 1977-1981年

1977年8月8日、荷物の積み降ろしが楽で積載効率も優れた750㎏積、1t積みの超低床・平床トラック「ボンゴワイドロー」を発売した。 750㎏積車の後輪タイヤは10インチダブルタイヤ、1t積車には12インチダブルタイヤを採用し、超低床・平床を実現している。 750㎏積車はTC型直列4気筒1,272㏄(77ps)ガソリン、1t積車はNA型直列4気筒1,586㏄(82ps)ガソリンエンジンを搭載している。

1978年1月12日、ボンゴシリーズに多用途に向く「ボンゴマルチバン」を追加した。 追加されたのは600㎏積、850㎏積、9人乗りの3種類で、それぞれ4ドア、5ドア、ルートバンを設定している。エンジンはトラックと同じTC型1.3ℓとNA型1.6ℓの2種類を搭載。

1978年3月24日、ボンゴワイドローに6人乗りの「ダブルキャブ車」を追加した。
1978年6月12日、ボンゴマルチバンに600㎏積「ハイルーフ車」を追加した。
1978年10月25日、ボンゴシリーズにレジャー等の多用途に使用できる「ボンゴマルチワゴン」を追加した。 9人乗りと10人乗りの2種類があり、いずれも5ナンバーの乗用登録が出来る。 
1979年7月27日、ボンゴマルチワゴンの派生機種「ボンゴボンディ・マルチワゴン」を追加した。 レジャーの大型化、送迎等の用途が多用化したのに伴い、乗用車感覚に溢れた装備とオプションを充実させている。

1979年8月3日、ボンゴボンディシリーズにワイドロー(トラック)とマルチバンを加えた。
1979年8月3日、ボンゴボンディシリーズにワイドロー(トラック)とマルチバンを加えた。 またボンゴシリーズの全機種に昭和54年度排出ガス・騒音対策を施し、またマルチバンにカスタム仕様車を追加した。

1979年10月16日、ディーゼル車の需要が高まる傾向にあるため、ボンゴシリーズにディーゼルエンジン車を追加した。 搭載されたディーゼルエンジンはS2型直列4気筒2,209㏄(70ps)で、優れた動力性能と燃費を実現している。

1980年2月12日、ボンゴマルチワゴンにディーゼルエンジン車を発売。

1981年1月12日、ボンゴ、ボンゴボンディシリーズにマイナーチェンジを実施すると共に、ワゴン系に最高級機種ウエストコースト(回転シート、サンルーフ等を装備)を追加設定。 フロント外観はラジエーターグリルを新設してエンジン冷却性能を向上、角形ヘッドランプ、大型バンパーの採用、リヤはコンビネーションランプの変更により安全性を高めると共に洗練されたスタイルに一新された。
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コメント

元はとばす 2012/04/02 09:41  編集 URL

予想されていた事とはいえ、とうとうおもてに出てきましたね。
コンフォートやセドリック、シビリアン、アクティ(バン)も廃止の噂が絶えず、商用車好きとしては何とも寂しい時代になったものです。

ボンゴと言えば「1boxの代名詞」とも言うべき存在で、初代はともかく2代目はよく知っています。
小2の時、友達の親が酒屋さんで、出たばかりのボンゴワイドロー750Kg積を鈴木キャリイから代替してよく乗せてもらいカタログも穴が開くほどよく読んだものです。
当時のマツダはロゴが新しくなり、下はポーターキャブ・ファミリアプレスト・グランドファミリア・ルーチェ・プロシード・ボンゴ・タイタン・ボクサーと軽から4tまでフルラインのイラストが巻末を飾っていました。
うちにはタイタンの3.5tロングと2tがありましたからその頃は 「マツダ党」でした。
タイタンの生産中止の時も相当ショックでしたが「商用車撤退」と言うのはショックですね。
私の中ではマツダは(売れる車種しか作らない)ホンダや鈴木と違い、軽からマイクロバスまでつくる「社会的責任をはたすメーカ」というトヨタ日産に次ぐ第三のメーカの意識がありました。
それも20年程前までですが・・・

スカイアクティブDは出色の出来とのこと、是非ともこれを搭載し商用車でも再起して欲しいと妄想していた矢先のことで何とも残念ですね。
EP100 2012/04/02 22:17  編集 URL

最近は生産終了が多いですね。小改良を重ねて生き延びていたモデルが一掃されていくような気がします。商用車ではないですが、コペンも歩行者保護法と排ガス規制のダブルパンチを受け今年の8月で終了ですし。
スープラ、スカイラインGT-R、シルビア、RX-7が生産終了になった2002年を思い出しました。

このボンゴですが、富士五湖湖畔で1台廃車体を見かけたことがあるだけです。後期ならガススタのパワーゲートが現役なんですが、相変わらず道路に出てこないです。
車大好き兄弟 2012/04/05 08:45  編集 URL

最近の長年名前を維持し続けてきた車が尽く生産終了なんですよね・・・。今残っている車種でもOEMなんかも多いわけですから・・・。
たしかに悲しい時代になったんですね。



さて、このボンゴは馴染み深い存在ではないのですが近場にツタがガチガチに絡みついた廃車体がいるんで若干そこらへんの馴染みはあるんです(笑)

私も道路では全く会うことはありませんね・・・・
Route★ZERO 2012/04/06 04:38  編集 URL

元はとばす様
この先、小型クラスの商用車が生き残ったとしても、タウンエースのようにアジアで生産された車両を輸入するようになると思います。乗用車ではマーチ、ミラージュ、250㏄バイクでもCBR250RやNinja250Rがタイで生産されていますからね。

マツダはかって軽からバスまで揃えた(ほぼ)フルラインアップメーカーであったものの、一つの車種での派生展開が少なかったように思います。ポーターキャブはトラックのみで、1BOXや4WDが無かったり、550㏄化の際には三菱からエンジンを供給してもらったりしてたから。

記憶に新しいのは、バブル期にマツダが行ったマツダ、アンフィニ、ユーノス、オートザム、オートラマ、という5チャンネル化の販売体制ですね。トヨタや日産の5チャンネルに倣ってと背伸びを行った結果、車種名と構成が分からなくなってしまいました・・・

うちも昔は「マツダ車」にお世話になっていたし、実家の近所でもマツダ車を多く見かけました。多少マツダの営業が強かった地域だったと思いますので、ボンゴやタイタン、ポーターキャブは沢山いましたね。

さて、CX-5に搭載されるスカイアクティブD(ディーゼル)が何処まで健闘するか見ものですね。
Route★ZERO 2012/04/06 04:52  編集 URL

EP100様
エミッション規制(排ガス規制)や安全基準をクリアするには、メーカーは膨大な開発費が必要になり、商売を成立するには台数を多く売る必要があります。当然車両価格も高くなってお客様にも負担が増えます。 コペンのように少量生産車両は淘汰される時代になってしまいました。

例の2代目後期型のボンゴトラックは運よく撮影する事が出来ました。機会があれば掲載したいと思います。
Route★ZERO 2012/04/06 05:00  編集 URL

車大好き兄弟さま
若い方は2代目ボンゴであっても馴染みが薄いでしょうね。
マツダは当面OEM販売で商用車の名前は残るものの、オート3輪をルーツにした商用車の歴史に終りを告げて残念です。
2015/07/30 13:36  編集

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マツダボンゴ

'20年11月10日(土)、山城新伍さん生誕82周年記念です。山城新伍さんのマツダボンゴのCMがとても懐かしいです。昭和50年代から昭和60年代中盤にかけて、街中でも良く見掛けました。'20年11月10日(火)、山城新伍さん生誕82周年記念の機に、西村和彦さんの日本テレビ系列主演ドラマ警視庁鑑識班のテレビドラマで、田原誠一刑事役の林隆三さんがゲスト出演。林隆三さんの朝日テレビ系列主演テレビドラマ、ザ・ハングマン 燃える事件簿→ザ・ハングマンが'20年11月14日(土)、生誕40周年記念です。マツダボンゴボンディマルチワゴンハイルーフ1800カスタムを白から黒から塗り替え、ザ・ハングマンのリーダー・ブラック役の林隆三さんです。
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