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【いすゞ TWD45】 全輪駆動のスラリータンカー

北海道の旅の最終日、空港に向けて出来たばかりのバイパス道を走っていると、大型の特殊車両がゆっくりと走行していたので、躊躇なく追い越をかけました。

Isuzu_TWD45_Tanker_1.jpg
この特殊車両は、立派なボンネットスタイルと強靭な足回りを持つ、大型トラック界の”シーラカンス”こと、いすゞTW系の全輪駆動ボンネットトラックと判明。

安全な場所に車を停め、TW系トラックの走行シーンを撮影しようとカメラを構えていると、トラックは目の前で停まってくれました。

運転していたのは麦わら帽子が似合う団塊世代位の方で、撮影許可はもちろん、車の用途について丁寧に教えて頂き、この車の正体がスラリータンカーだとが判明しました。

Isuzu_TWD45_Tanker_2.jpg
スラリーとは泥状の混合物の事をいい、ここでは牧場から出る牛などの排泄物を液状化させたたい肥のことを差します。 

この車の目的は、春と秋の年2回(一般的には)に牧草地などにスラリーを散布するのに使われ、足場の悪いコンディションであっても、全輪駆動の走破力により作業が捗ることでしょう。スラリータンカー(スラリーインジェクタ)といえは、酪農用トラクターに連結されたタイプの方をよく見かけますが、敷地外の移動にはトラックをベースにしているタイプの方が効率がよさそうです。

運転されていた方は 「作業中は臭いぞ~」 と言っており、スラリー散布は強烈な臭いとの戦いで、最近では牧場の悪臭問題の槍玉にされて、臭いを抑えた手法等もいろいろ検討がされているみたいです。

このTW系をシーラカンスと呼ぶのには理由があり、1951年から1993年頃までの長きに渡って製造されていたトラックで、(一般向けには1986年で終了)42年の生涯の中で大きなスタイルの変更がされないまま生産されていたのです。

その影響で外観からの年式判断は非常に難しく、個人的には以下の大分類に分別しています。(年式は推定で、モデルは代表的なものを記入)

【初期型】1951年~1962年 TW11/21、TW141/241、TW341、TW542
 (特徴)フロントウインドは平面ガラスの2分割式、アポロウインカー
【中期型】1962~1979年 TWD20、TWD23 
 (特徴)一枚ガラスの新型キャビン採用、縦格子グリル
【後期型】1979~1986年 TWD25、TWD45、HTW 
 (特徴)横格子にISUZUのロゴが入ったグリル、ボンネットサイドのダクト穴廃止

ちなみに画像の車両は1983年頃のTWD45のようです。
タンク部にも昭和58年度○○○○事業と書かれてあったし・・・

Isuzu_TWD45_Tanker_3.jpg
ここで戦後から昭和時代にかけて、いすゞの全輪駆動車として活躍してきたTW系について整理。

いすゞは古くから各種形式の四輪駆動車、六輪駆動車など不整地走行に適したトラックを製作して軍用に供しており、昭和9年、商工省標準形式自動車の制定に当たってにはじめて「いすゞ」という名前が付けられ、その頃、満州で陸軍の機動力を高めるために開発された不整地向けの6輪(6×4)”94式六輪車”が登場しました。

しかし、終戦を迎えるとこれらの車両は需要も少なく、その生産は中止されていたのですが、1950年に勃発した朝鮮戦争によって発足した警察予備隊(現:自衛隊)に向けて不整地向けのトラックが要望されたのでした。

そこで当時民間に払い下げられていた”GMC社製六輪駆動トラック”を参考にして作り上げたのが、TW11型(6×6ディーゼル)、TW21型(6×6ガソリン)と姉妹車であるTS11型(4×4ディーゼル)、TS21型(4×4ガソリン)で、最終的には昭和26年(1951)5月に完成されたのでした。

また、警察予備隊以外に、電源開発工事、木材輸送などの開発事業が次第に振興されるにつれて、山間の悪路、砂地、泥濘地等を自在に走行することの出来る強力な駆動力を持つ車両が要望されるようになった時代でもありました。

現代においてTW系車両といえば、林業で木材運搬等に使う車両や、除雪車などで見かける程度ですが、オリジンは軍用車両であり、その走破能力を一般向けに販売したのがTW系トラックなのです。


【Isuzu K-TWD45】
推定製造期間 1981-1984年頃


1951年、TW11型(6×6ディーゼル)、TW21型(6×6ガソリン)と姉妹車であるTS11型(4×4ディーゼル)、TS21型(4×4ガソリン)の製造を開始。TW系とTS系のエンジンは共通で、DA45系ディーゼルとDG32系を搭載。最大積載量はTW系とTS系ともに5トン積み。

1955年、TW141(6×6ディーゼル)、TW241型(6×6ガソリン)になる。
ディーゼルエンジンはDA110型になり、直列6気筒 5.654ccで105馬力を発生。
途中、最大積載量の増加(6トン積み)と馬力アップの要望に応える形でディーゼルエンジンはDA120型になり、直列6気筒 6.126ccで120馬力を発生。型式名はTW341型、TW541型となる。

1962年、キャブ周りを中心にモデルチェンジが行われTW20型になる。
一枚ウインドによって視界改善されたのをはじめ、フェンダーにウインカー設置等の変更を受ける。また、途中から速度表示灯やポジションランプの設置やサイドバンパー、アンダーミラーの取り付けなどの安全面での改良や、その他、タイヤサイズ変更なども行われた。

1974年、エンジンやFRトレッドを改良したTW23型に変更。
DA640型のディーゼルエンジンは、直列6気筒 6.373㏄で135馬力を発生。

1979年、昭和54年排ガス規制対応したTW25型に変更。
6BD1型のディーゼルエンジンは直噴式を採用し、直列6気筒 5.785㏄で160馬力を発生。直噴式を誇張するかのように、グリル周りのデザイン変更、ボンネットサイドのダクトを塞ぐようになる。

1981年、TW25型を改良したTW45に変更。(詳細不明)
(簡易クレーン搭載時の荷台サイズをキープするため、全長拡大したのか?)
(積載量は6.5トン積みに増えているが、TW23時代から変更された可能性あり)

1984年、昭和58年排ガス規制をクリアするためにエンジンを改良しP-HTW型になる。
6BG1型 直噴ディーゼルエンジンは排気量を6.494㏄に拡大し175馬力を発生。
この型を最後に国内一般向けには1986年に終了(推定)、1993年には全ての生産が終了になる。


絶滅度 ★★☆☆☆
レア度 ★★★☆☆
満足度 ★★★☆☆
状態  現役車
撮影地 北海道
撮影日 2012年7月
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| Isuzu | 13:07 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

これ、確か平成になっても生産されていたモデルじゃありませんでしたっけ?結構息の長いモデルですよね。
ドライバーさんも親切な方ですね。

地元のいすゞには、TSDが保存されてます。もとのユーザーさんは、畜産関係の方だったそうです。

| profia675 | 2012/08/12 13:17 | URI | >> EDIT

profia675様
北海道では、こうした古い機械の写真を撮る事に対して、排除的に扱われることなく、親切にしてくださる方が多いです。これまで諸先輩方がマナーよく撮影されてきたことと、関係者の理解によって生まれてきたものだと感じます。
今後もルールを守った撮影を心掛けたいものです。

文中の最後に書いている通り、どうも国内一般向けは1986年辺りで通常販売は終了しているようで、自衛隊や輸出等などには1993年に終了しているらしいです。

| Route★ZERO | 2012/08/12 14:33 | URI |

はじめまして。

とうえいと申します。
初めて拝見させて頂きましたが、各車種の詳細が詳しく書かれているので、参考にさせて頂きたいと思います。

これから、じっくり読ませて頂きます。

今後もお付き合いよろしくお願いします。

| とうえい | 2012/08/16 12:53 | URI |

とうえい様

はじめまして、当ブログに興味をもたれて頂きありがとうございます。

リクエスト等があれば、遠慮なくコメントしてくださいね。

| | 2012/08/21 22:00 | URI |















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