馴染み深い消防車といえば、生まれた年代や育った場所によって人それぞれではないでしょうか。私が生まれ育った所は、野菜や果物などをイメージする典型的な田舎町だったので、普段から消防車を目にする機会はあまりありませんでした。
そのせいか、印象深い消防車といえば”日産ファイヤーパトロール”しか思い浮かびません。
当時(1980年代前半)地元では、町内運動会や小学校運動会にはファイヤーパトロールが現れ、昼食後あたりに地元消防団による消防操法を披露するのが恒例となっており、子供ながらにファイヤーパトロールは小さい車体ながら磨きこまれた真っ赤な車体が眩しく感じていました。
あれから30年弱余り、今やファイヤーパトロールの現役車どころか廃車体ですら見かけなくなってしまいましたが、近年では趣味として個人保有している話もチラホラ聞こえます。

こちらのファイヤーパトロールは2013年5月に長野県で撮影したもので、自動車整備工場の駐車場に停められていました。整備工場の人に車両について尋ねると、「売りものじゃなくて、所有者が山間を乗り回すのに使うらしく、整備を依頼されている」と教えて頂きました。
3連ワイパー、フェンダー先端のウインカーとポジションランプが別体式、ヘッドライトが出目金になっていることから、1970年代後半頃のモデル末期の車体と推測されます。
昭和20年代の朝鮮戦争を契機に軍用を主な目的として初代パトロールは開発され、昭和30年代以降は民需用としても、連絡・輸送等の農林業や土木建設業などの多目的な用途も視野に入れて、2代目となるニッサン・パトロール60型の開発されました。
ファイヤーパトロールのベースになった日産パトロール60型は、昭和35年10月に発売。
トヨタを始め内外の競争車を意識しつつ「ユーザーの要望する60」 コンセプトとし、軍用車的な四輪駆動車から民間用の四輪駆動車へと大きく変貌。その車体は多用途・多目的車両への作りやすい構造になっており、四輪駆動車の消防車としてファイヤーパトロールは日本全国に配置されたのでした。また、パトロール60型は輸出の比率が高く、インドでも1962年から左ハンドル車のLG型が現地生産されたそうです。

タイヤは1991年より発売禁止となっているスパイクタイヤを装着。また、フロントバンパー中央部のステーとロアグリルには、クランク棒を差し込んでエンジンを始動させる穴が開いていました。
車両全幅に対してヘッドライトの幅が消防車両法か何かで引っかかったため、マイナーチェンジでヘッドライトが出目金になったそうです。フロントバルクヘッドに台座をビス止めし、ヘッドライトを前寄りにしつつ外側に位置変更されているのが分かると思います。

搭載されたガソリンエンジンはPF型 水冷 直列6気筒 OHV 3,960cc 130psだと思われ、フロアにはシフトレバーの他、副変速器、2WDと4WDを切替用らしきレバー類がいくつもあってビックリです。
昔の車はインパネの上部からフロントガラスとの境界を”スカットル”と呼んでいましたが、そこにはベンチレーターがあり、チュッパチャプスのようなレバーを下に下ろすと開くようになっています。

こちらは2011年1月に栃木県で目撃したファイヤーパトロール。フェンダーに4×4のエンブレムが無い事と、フロント側にデフを持っていないことから2WD仕様のようです。 山間地や雪国では4WDが必要不可欠だったと思われるけど、一般地区用として2WDを出していたのかもしれませんね。

トリを飾るのは、富山市の日本海食堂に置かれているファイヤーパトロールで、グリルの横バーのメッキ化、2連ワイパー、ボンネット先端のNISSANのロゴが古いようなので、1970年代中盤頃のモデルと推測します。
ファイヤーパトロールは塗装が老化ると朱色っぽくなるイメージですが、この車両は黒ずんだ赤に退色していました。現役時代の眩しい輝きからは程遠く、ちょっと疲れた感が見受けられました・・・
そのせいか、印象深い消防車といえば”日産ファイヤーパトロール”しか思い浮かびません。
当時(1980年代前半)地元では、町内運動会や小学校運動会にはファイヤーパトロールが現れ、昼食後あたりに地元消防団による消防操法を披露するのが恒例となっており、子供ながらにファイヤーパトロールは小さい車体ながら磨きこまれた真っ赤な車体が眩しく感じていました。
あれから30年弱余り、今やファイヤーパトロールの現役車どころか廃車体ですら見かけなくなってしまいましたが、近年では趣味として個人保有している話もチラホラ聞こえます。

こちらのファイヤーパトロールは2013年5月に長野県で撮影したもので、自動車整備工場の駐車場に停められていました。整備工場の人に車両について尋ねると、「売りものじゃなくて、所有者が山間を乗り回すのに使うらしく、整備を依頼されている」と教えて頂きました。
3連ワイパー、フェンダー先端のウインカーとポジションランプが別体式、ヘッドライトが出目金になっていることから、1970年代後半頃のモデル末期の車体と推測されます。
昭和20年代の朝鮮戦争を契機に軍用を主な目的として初代パトロールは開発され、昭和30年代以降は民需用としても、連絡・輸送等の農林業や土木建設業などの多目的な用途も視野に入れて、2代目となるニッサン・パトロール60型の開発されました。
ファイヤーパトロールのベースになった日産パトロール60型は、昭和35年10月に発売。
トヨタを始め内外の競争車を意識しつつ「ユーザーの要望する60」 コンセプトとし、軍用車的な四輪駆動車から民間用の四輪駆動車へと大きく変貌。その車体は多用途・多目的車両への作りやすい構造になっており、四輪駆動車の消防車としてファイヤーパトロールは日本全国に配置されたのでした。また、パトロール60型は輸出の比率が高く、インドでも1962年から左ハンドル車のLG型が現地生産されたそうです。

タイヤは1991年より発売禁止となっているスパイクタイヤを装着。また、フロントバンパー中央部のステーとロアグリルには、クランク棒を差し込んでエンジンを始動させる穴が開いていました。
車両全幅に対してヘッドライトの幅が消防車両法か何かで引っかかったため、マイナーチェンジでヘッドライトが出目金になったそうです。フロントバルクヘッドに台座をビス止めし、ヘッドライトを前寄りにしつつ外側に位置変更されているのが分かると思います。

搭載されたガソリンエンジンはPF型 水冷 直列6気筒 OHV 3,960cc 130psだと思われ、フロアにはシフトレバーの他、副変速器、2WDと4WDを切替用らしきレバー類がいくつもあってビックリです。
昔の車はインパネの上部からフロントガラスとの境界を”スカットル”と呼んでいましたが、そこにはベンチレーターがあり、チュッパチャプスのようなレバーを下に下ろすと開くようになっています。

こちらは2011年1月に栃木県で目撃したファイヤーパトロール。フェンダーに4×4のエンブレムが無い事と、フロント側にデフを持っていないことから2WD仕様のようです。 山間地や雪国では4WDが必要不可欠だったと思われるけど、一般地区用として2WDを出していたのかもしれませんね。

トリを飾るのは、富山市の日本海食堂に置かれているファイヤーパトロールで、グリルの横バーのメッキ化、2連ワイパー、ボンネット先端のNISSANのロゴが古いようなので、1970年代中盤頃のモデルと推測します。
ファイヤーパトロールは塗装が老化ると朱色っぽくなるイメージですが、この車両は黒ずんだ赤に退色していました。現役時代の眩しい輝きからは程遠く、ちょっと疲れた感が見受けられました・・・
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